キャッシュフロー・クワドラントとは?仕組を理解して資産を増やそう

キャッシュフロー・クワドラントとは何かご存じでしょうか。お金を増やしたいとお考えの方は知っておきたい仕組みであると言えます。収入の型やどのように構成されているのかを理解することで資産を増やすヒントが得られるかも知れません。

本記事では、キャッシュフロー・クワドラントとは何か、仕組みやどのように構成されているのか、権利収入を得ることができるものについてご紹介していきます。

キャッシュフロー・クワドラントとは?

クワドラント(quadrant)とは、「金持ち父さん」が取る行動の基本ともなっている考え方で、「象限・4分割」という意味を持ち、「キャッシュフロー・クワドラント」とも呼ばれています。

クワドラントでは、働く人を下記の4つの属性にカテゴライズしますが、それぞれどこからお金を得ているのかという観点で分けられています。

  • E:Employee(労働者)
  • S:Self employee(自営業者)
  • B:Business owner(ビジネスオーナー)
  • I:Investor(投資家)

図に表すと以下のようになりますが、それぞれの特徴についても見ていきましょう。

E:Employee(労働者)

労働者は時間や労働力を切り売りすることで収入を得るもので、この労働者にはアルバイトやパートタイマー、派遣社員なども含まれ、日本国内での割合は90%近くにも及びます。

Bに属するビジネスオーナーに雇用される労働者は、企業の意思決定が優先されるため、自らの意思決定権は基本的に小さいものとされます。また、収入が大きく増えるといった期待はあまり持てませんが、一定の収入を安定的に得ることができるのが労働者の特徴と言えるでしょう。

S:Self employee(自営業者)

自営業者は、Eの労働者と同じで時間や労働力を切り売りして収入を得ます。自営業者の場合、多く働けばその分収入も比例して増えたり、意思決定権を持つことができたりするなどといった労働者との違いもあります。

個人事業主や弁護士、税理士といった士業、開業医などが自営業者に該当し、またスモールビジネスオーナーもこの自営業者に含まれます。

B:Business owner(ビジネスオーナー)

ビジネスオーナーは、ある程度の規模に達している企業を所有したり、経営したりと、事業の権利を持つ人のことを指します。Eの労働者やSの自営業者と異なる点は、時間や労働力を切り売りして収入を得るのではなく、仕組みづくりを行うことで収入を得ることができる所謂「権利収入」によって収入を得ます。もちろん意思決定権も自分自身が持ちます。

ビジネスオーナーには、起業家や店舗のオーナー、会社の所有者、印税で稼いでいる人などが含まれます。

I:Investor(投資家)

投資家は、株や債券、不動産などに投資をして利益を得ている人を指し、一度に数億~数十億を動かす人が該当します。Bのビジネスオーナーのように権利収入を得ますが、そのための仕組みづくりは行わないのが投資家の特徴です。

投資家は自分の時間を使わず、他の人のビジネスを利用して、お金を自分のために働かせることで収入を得ます。意思決定権は自分自身であり、自由な時間を持つこともできるのが投資家です。

労働収入型と権利収入型

クワドラントは大きく分けて二つに分類されます。イラストの左側に属している「E:Employee(労働者)」「S:Self employee(自営業者)」は労働力に対して収入を得る労働収入型で、右側に属している「B:Business owner(ビジネスオーナー)」「I:Investor(投資家)」は権利収入型となります。

より多くの資産を得るためには、右側に移ることが重要であると考えられており、Employee(労働者)がサラリーマンとして稼いだお金を投資や、何らかのビジネスに投じていくのもひとつの方法であると言えるでしょう。

権利収入型に属するInvestor(投資家)としては、不動産に投資したり、株式などへ投資したりといった方法があり、Business owner(ビジネスオーナー)としては、自分のビジネスを起業するといった方法があります。

クワドラントはどのように構成されているのか

世の中のクワドラントの構成比はどのようになっているのでしょうか。全体の約9割がEmployee(労働者)またはSelf employee(自営業者)であると言われており、残りがBusiness owner(ビジネスオーナー)、Investor(投資家)で構成されています。また、世の中の資産の1割が労働収入型の前者で、9割が権利収入型の後者が保有している資産です。

なぜ割合の大きい労働収入型の資産が少なく、割合の小さい権利収入型がほとんどの資産を保有しているのでしょうか。右側に属するいわゆる権利収入型の人達は、仕事をしていない間も富を生み続けていることが、このような構成になっている理由であると言えるでしょう。

複数のクワドラントに属することも有効

様々なメディアで取り上げられているように、近年では収入源となる柱を複数持つことが良いとされています。これはクワドラントにも当てはまります。

Employee(労働者)やSelf employee(自営業者)、Business owner(ビジネスオーナー)に属していながらも、Investor(投資家)としても活動することで、投資の収入を得ることも可能です。このように収入源を分散することで、同時にリスクも分散できるため、自分はどういったことに取り組めるのかを考えることも重要です。

権利収入を得ることができるものとは?

Employee(労働者)やSelf employee(自営業者)として働きながらも、権利収入として継続的に収入を生み出してくれるものにはどういったものがあるのでしょうか。権利収入を得ることができるものとして代表的なのは、本の出版、YouTube、ブログ、不動産や株式の投資などが挙げられます。

中には流行り廃りもあるかと思いますが、どのようにして権利収入を得られるのかといった仕組みを理解するところから始めるのが良いでしょう。自分が所属しているクワドラントで権利収入を得られるようにすることで、イラストの右側である権利収入型のクワドラントに移行する方法も見えてくるかもしれません。

まとめ

本記事では、キャッシュフロー・クワドラントとは何か、その仕組みや構成、権利収入を得ることができるものについてご紹介してまいりました。

クワドラント(quadrant)とは、「象限・4分割」という意味を持ち、「キャッシュフロー・クワドラント」とも呼ばれており、働く人がどこからお金を得ているのかという観点で4つの属性にカテゴライズします。

  • E:Employee(労働者)
  • S:Self employee(自営業者)
  • B:Business owner(ビジネスオーナー)
  • I:Investor(投資家)

クワドラントは大きく分けて二つに分類され、左側に属しているEmployee(労働者)やSelf employee(自営業者)は労働収入型で、右側に属しているBusiness owner(ビジネスオーナー)やInvestor(投資家)は権利収入型となります。

右側の権利収入型に移ることでより多くの資産を得ることができると言われていますが、労働収入型のクワドラントに所属していながらも、権利収入を得られるようにすることが、権利収入型のクワドラントに移行する第一歩と言えます。収入源となる柱を複数持つことで、同時にリスクも分散できるため、本の出版、YouTube、ブログ、不動産や株式の投資など、取り組みたいと思えるものの仕組みを理解するところから始めてみましょう。

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