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職場環境とは、机や照明といった設備だけでなく、人間関係や、仕事の与えられ方 までを含んだものです。
この記事は、制度も設備も整っている会社にいるのに、なぜかしんどいという人に向けて書いています。
結論から言うと、働く人が挙げるストレスの上位3つは、どれも設備を替えても変わらない場所にある だからです。
目次
職場環境とは、設備や明るさのような物理的な条件だけを指す言葉ではありません。上司や同僚との関係、仕事の任され方、責任の分かれ方まで含みます。
だから「職場環境を良くする」と言ったとき、休憩室をきれいにする話と、仕事の配り方を変える話が同じ言葉の中に混ざります。この2つは効く場所が違います。
厚生労働省が実施した令和7(2025)年の労働安全衛生調査(実態調査)では、現在の仕事や職業生活について強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄がある労働者は67.5%でした(令和6年調査は68.3%)。
出典: 令和7(2025)年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況(厚生労働省)
つまり3人に2人がストレスを抱えています。ただし大事なのは割合ではなく、その中身のほうでした。
設備や制度を良くしても、しんどさが残ることがあります。変わったのは働く場所であって、仕事の入り方ではないからです。
テレワークができるようになったのに楽になった実感がない。これは通勤がなくなった分の時間に、別の依頼や確認が入り込んだからです。
入り口を絞る基準がなければ、空いた枠はまた埋まります。
上位は「仕事の量」39.5%、「仕事の失敗、責任の発生等」39.5%、「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」32.9%でした。(主なもの3つ以内の回答)
この3つに共通しているのは、どれも机や照明を替えても動かないということです。環境改善の多くが物理的な条件に向かうのに対し、ストレスの中身は仕事の設計と人の間にありました。
量が多いこと自体より、引き受けるかどうかを毎回その場で決めていることが負担になります。
基準を持たずに判断すると、緊急に見えるものから順に時間が埋まります。緊急と重要は別ですが、その場では区別がつきません。
なお、20〜29歳では51.6%と、量を挙げる割合が他の年代より高く出ています。
責任そのものより、責任の範囲が決まっていないことが重くなります。
どこまでが自分の担当で、どこからは相談していいのか。それが曖昧なままだと、起きたことすべてを自分の失敗として引き受けることになります。
この項目は前年の36.2%から上がっています。
3つの中で、1年でいちばん大きく動いたのがここでした。前年の26.1%から32.9%へ、6.8ポイントの上昇です。
30〜39歳では37.1%、女性では37.6%と、さらに高く出ています。
人間関係は制度で決められません。だから環境改善の予算が増えても、この項目だけは別の扱いが要ります。
会社の制度に手をつけられなくても、①引き受ける基準を決める ②責任の範囲を先に言葉にする ③距離の取り方を決めておく、の3つは今日から始められます。
労働時間を削るより先に、何を引き受けないかを決めます。
「今週は手が空かないので、来週の前半なら対応できます」。この形をひとつ持っておくと、その場で考えずに済みます。
時間を削っても引き受ける量が同じなら、密度が上がるだけでした。
失敗したときではなく、始めるときに範囲を確認します。
どこまでが自分の判断で進めてよくて、どこからは共有するのか。この一往復を最初にしておくだけで、起きたあとの重さが変わります。
範囲が決まっていないと、人は自分の担当外まで抱え込みます。
相手を変えることも、自分を全部合わせることもできません。決められるのは距離のほうです。
この人とはどの話題まで話すか。返事はどのくらいの速さで返すか。あらかじめ決めておくと、そのつど消耗しなくなります。
なお、ハラスメントに当たる行為は距離の問題ではありません。社内の相談窓口や外部の相談機関に記録とともに相談してください。
この3つを、続けられる形にしたい方へ
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制度や設備は、個人の努力の代わりではなく、努力が通りやすくなる土台です。
相談窓口も、休暇制度も、テレワークも、選択肢を増やします。ただし選ぶのは本人で、選ぶ基準は制度の側にはありません。
環境改善の話をここに置いたのは、先に個人の扱い方を決めないと、制度が使いこなせないからです。
Q1. 職場環境とは、簡単に言うと何ですか。
A1. 設備や明るさのような物理的な条件に加えて、人間関係や仕事の与えられ方まで含んだものです。同じ言葉の中に、休憩室を整える話と仕事の配り方を変える話が混ざっている点に注意が必要です。
Q2. 職場環境を改善すれば、ストレスは減りますか。
A2. 減る部分はありますが、それだけでは足りません。厚生労働省の令和7(2025)年調査で挙げられた上位は「仕事の量」39.5%、「仕事の失敗、責任の発生等」39.5%、「対人関係」32.9%で、どれも設備を替えても動かない場所にあります。
Q3. 個人で今日からできることは何ですか。
A3. 3つあります。①引き受ける基準を決める ②責任の範囲を始めるときに言葉にする ③人との距離の取り方を先に決めておく。 どれも会社の制度に手をつけずに始められます。
職場環境は、設備の問題だけではありませんでした。働く人が挙げたストレスの上位3つは、仕事の量・責任の範囲・対人関係で、どれも環境整備の外側にあります。
とくに対人関係は1年で6.8ポイント上がりました。ここは制度では決められない領域です。
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