コーチングで起業するための方法とは|独立するメリットも紹介

コーチングは、目標を持っているクライアントと対話し、目標達成をサポートする仕事です。会社経営者がクライアントとなるケースが多く、大きなやりがいや報酬を得られることから、コーチングビジネスで起業する方もいます。

コーチングで独立起業して成功するためには、コーチングビジネスの全体像や流れを正しく把握することが大切です。

今回は、コーチングビジネスの概要や起業するメリット・デメリット、起業するための必要な準備について解説します。

1.コーチングビジネスとは

コーチングとは、クライアントの目標達成をサポートするために行う指導方法です。指導といっても、コーチングはコーチが生徒に対して一方的に教えるものではありません。

クライアントは達成したい目標を持っていますが、自分一人の力では達成に時間がかかってしまいます。コーチとクライアントが対話を重ね、クライアント自身が目標達成に必要な思考・行動に気付けるよう導くことが、コーチングの指導方法です。
コーチングを受けることで、クライアントは最高の結果をスムーズに得られます。

クライアントが人生の質を高められるようサポートし、その対価として報酬を受け取ることが、コーチングビジネスのビジネスモデルです。

1-1.コーチングビジネスの全体像

ここでは、コーチングビジネスの全体像を、5つのステップに分けて紹介します。

  • ①クライアントに存在を知らせる
    コーチングビジネスを行うためには、SNS・広告・口コミなどでクライアントに存在を知らせる必要があります。
  • ②クライアントから申し込みを獲得する
    ①でコーチの存在を知ったクライアントから、コーチングの申し込みを獲得します。
  • ③インテークや無料セッションを行う
    インテークや無料セッションで参加者と対面し、最初の対話を行います。
    これは、クライアントとの信頼関係を築くために大切なステップです。
  • ④コーチングセッションを行う
    コーチングセッションからは本格的にコーチングを行います。
    クライアントの目標達成に寄り添い、必要なサポートを実施しましょう。
  • ⑤セッションの継続を獲得する
    セッション終了後もクライアントは新たな目標設定を行い、コーチング継続を希望することがあります。セッション継続の獲得は、長期支援してほしいとクライアントから信頼された証です。

1-2. コーチングに資格取得は必要なの?

コーチングを始めるにあたって、必要な資格というものはありません。資格自体は必須ではありませんが、信頼性や専門性を高める上では、民間団体が認定しているコーチング資格を取得することも有効と言えるでしょう。民間団体が認定しているコーチング資格の一例は以下の通りです。

  • ・国際コーチ連盟(ICF)
  • ・一般財団法人生涯学習開発財団認定のコーチ資格
  • ・一般社団法人日本コーチ連盟(JCF)から認定のコーチ資格

コーチング資格はあくまで資格に対しての知識や、信頼性のひとつにすぎず、コーチングを受けたいと考える方が求めているものは成果です。資格取得以外にも本質である、コーチングの経験やクライアントの目標を達成するための勉強を日々行うことが大切と言えます。

1-3. コーチングに向いている人とは?

コーチングに向いている人とはどのような人でしょうか。それは、目標達成であったり、課題解決であったりと、クライアントに寄り添った考え方ができる人がコーチングに向いていると言えます。

目標達成はクライアントの最大の目的であるため、同じ目標に対して試行錯誤することができなければ、相手も不安になってしまうでしょう。クライアントの目線だけでは見えてこない課題や解決策もあるものです。第三者の視点から、クライアントが気づかなかったお客様が抱えている悩みや課題を見つけ出すことで、目標達成のヒントが得られることもあります。しっかりとクライアントの目標を理解して、積極的な姿勢を持てる人がコーチングで成功しやすい傾向にあるでしょう。

2.コーチングビジネスで起業するメリット&デメリット

クライアントをサポートするコーチングはやりがいのある仕事ですが、ただ指導するだけの簡単な仕事ではありません。コーチングで起業したい方は、起業することによるメリット・デメリットを把握しておきましょう。

ここからは、コーチングビジネスで起業するメリット2つと、デメリット1つを紹介します。

2-1. 【メリット】独立で高収入

コーチングビジネスで独立することで、会社員では得られなかった高収入を得られる可能性が高まります。しかし、高収入と言う甘い言葉ばかりが先行して、何も勉強や経験をしてこなかった場合はその可能性も無くなるでしょう。高収入と言うことは、それだけクライアントからの期待もあるということですので、しっかりとクライアントの目標を達成できるように行動していくことが大切です。高収入を狙うことはその分自分自身のスキルも必要になるため、業務への向き合い方もより前向きに、良い方向に変わっていくこともメリットと言えるでしょう。

2-2. 【メリット】開業資金がかからない

コーチングという事業にはほとんど開業資金はかかりません。体一つで始めることもできますが、わかりやすい資料の作成や連絡や業務管理をするためにパソコンなどは最低限用意する方が良いでしょう。パソコンや周辺機器を揃えるとしても、他の事業に比べて必要な開業資金は少ないため、コーチングは低リスクで始められる数少ない事業の一つと言えます。

2-3. 【メリット】時間の調整がしやすい

自分で営業時間や休み時間などを決めたり、短時間におさえたりと、コーチングビジネスで起業することで時間の調整がしやすくなります。成果を出してクライアントとの関係性を高めることで、より時間の調整もしやすくなると考えられます。また、近年はWEB打合せが主流になりつつあるため、対面でのやりとりを少なくすれば、さらに時間効率も高まると言えるでしょう。

2-4.【メリット】コーチ自身が大きな成長を実感できる

コーチングは自分のスキルを活かす仕事であり、成功すると必要十分な収入を得られます。
コーチングには原価や固定費などがほとんどかからないため、ビジネスモデルが軌道に乗ると報酬の大部分が利益となり、年収アップを実現可能です。

また、経済的な豊かさだけでなく、自分自身の精神的な成長を実感することもできます。
クライアントはコーチングによって目標へ至る道筋や行動を見つけようとしているため、コーチは常に自信を持っていなければなりません。
コーチングへ取り組む前向きな心が、自己成長を促してくれます。

クライアントから感謝されたり、より良い人間関係を築けたりする点も、コーチングビジネスの魅力です。

2-5.【メリット】自由度の高いビジネスを展開できる

コーチングビジネスで起業すると、働き方のスタイルや仕事内容を自分で決められます。
自分が持っているスキルに合ったコーチングを行えるだけでなく、勤務時間やセッションの価格設定も自分自身で自由に決定することが可能です。サラリーマンのように時間・場所を縛られることはなく、自由度の高いビジネスを展開できます。

また、コーチングを実施するクライアントを自分で選べる点も、起業する場合の大きなメリットです。インテークや無料セッションを通してクライアントの人柄を見られるため、波長の合わない人間を避けて、付き合いやすいクライアントと仕事ができます。

良好な人間関係を築けるクライアントを選べば、セッション継続を獲得できる可能性も高くなります。

2-6.【デメリット】自分ですべての仕事を行う必要がある

コーチングビジネスで起業すると自由度の高い働き方ができる半面、自分ですべての仕事を行う必要があります。コーチングで行う仕事内容にはコーチングセッションはもちろん、広告による集客やトラブル時の対応もあり、売上が安定するまでは不安を感じることもあるでしょう。

ただし、コーチングビジネスを軌道に乗せることさえできれば、デメリットはある程度緩和できます。無料セッションやコーチングセッションは場数を踏むことで緊張することがなくなり、集客やトラブル対応も経験を活かしてマニュアル化できます。

自分ですべての仕事を行うことは自己成長するきっかけともなるため、デメリットばかりではありません。

3.コーチングビジネスで起業するための準備

コーチングビジネスで起業して成功するためには、起業前の準備をしっかり行うことが大切です。とくにコーチングはクライアントとの関係が重要であるため、クライアントまわりのことは明確に決定しておきましょう。

最後に、起業前に準備するべきことを、3つのポイントに分けて解説します。

3-1.クライアントを設定する

まず、クライアントの設定を行いましょう。クライアントはコーチングを提供して報酬を得る対象であると同時に、長期的な関係を築く可能性がある人物です。

コーチングのビジネスモデルはクライアントにより左右されるため、クライアントの属性や理想像を明確に設定してください。

  • 主なターゲット層(年齢・性別・職業・年収・個人or法人)
  • クライアントが抱えている課題や目標のジャンル
  • 理想的なクライアントの人柄

など

また、セッションを断るクライアントの基準についても考える必要があります。
クライアントが横柄な性格であったり、コーチングに強い不信を抱いていたりすると、コーチングで正しい成果が得られません。

クライアントが抱える課題・目標が自分の能力を超える場合についても、セッションを行うかどうかを考えておきましょう。

3-2.クライアントに提供する商品を作る

次に、設定したクライアントに提供する商品を作ります。提供するコーチングの内容だけでなく、セッションにかける時間・頻度や料金設定など、システム面の大枠を決めてください。

  • 提供するコーチングの内容やジャンル
  • セッション1回あたりの時間
  • セッションを行う頻度と回数(1か月あたり何日か)
  • セッションの料金システム
  • セッションの提供方法(オフライン開催もしくはオンライン開催)

また、ビジネスとして成功させるためには単価を上げる工夫も必要です。
コーチングに活かせる自分の強みやスキルを分析して、他者と差別化できる商品を作りましょう。

  • 自分の得意分野は何か(ビジネス・事業運営・お金・人間関係など)
  • 自分が身に付けたスキルやキャリアは何か
  • 電話やメールでフォロー体制を作れるか

3-3.クライアントを獲得するためのセールススキルを身に付ける

優れた商品を作り上げても、クライアントとの成約に至らなければ収益は生まれません。
コーチングビジネスを成功させるためには、インテークや無料セッションでクライアントを獲得する「セールススキル」が必要です。

コーチングのセールススキルでは、クライアントに信頼感を与えることが重要となります。
強引な売り込みはせず、クライアントが抱えている悩みや問題と真剣に向き合う姿勢を見せましょう。セールススキルに自信がない方は、事前に相談内容と答えを書いた台本を作成し、反復練習する方法をおすすめします。

ここまで紹介した3つの準備を行うことが、コーチングビジネスで起業して成功するためのコツです。クライアントのことを考えつつ、コーチングで起業する準備を進めましょう。

3-4. 失敗を経験、知っておく

クライアントのビジネスで失敗のリスクがあるものを選択することは容易ではありません。失敗例をたくさん持っていることで、クライアントの失敗回避につながるため、コーチングビジネスで起業するための準備としても重要と言えます。

失敗例として以下のようなものがあります。

  • 市場規模やニーズの調査不足により設定した目標が高くなりすぎた
  • メルマガを送信したが反響が出なかった
  • 必要投資と考えていたものが成果につながらなかった

3-5. 副業からはじめてみる

コーチングビジネスで起業するための準備の中でも、重要度が高いと言えるのが、副業から始めてみることです。副業でコーチングを経験することで、クライアントから直接依頼を受けることの重要さや自分の現状の課題が見えてきます。見えてきた課題を埋めるように勉強や経験を重ねることで、独立の失敗リスクを軽減することもできるため重要と言えます。

また、継続して副業のコーチングで20万円程度稼げるようになることを目標にするのもおすすめです。月収20万円程度を目安として進めることで、独立しても初月から一定の収入がある状態にすることができ、最低限暮らしていくことも可能という安心感が得られます。安心感があるのと、無いのとではモチベーションも異なってくるため、収入のベースを作っておくことは大切です。

まとめ

コーチングは、クライアントの目標達成をサポートする仕事です。コーチングの全体像を把握することで、成功するビジネスモデルを作れます。コーチングビジネスで起業する場合、自由度の高い働き方ができること、コーチ自身も成長を実感できることがメリットです。

コーチングビジネスで起業して成功を収めるためには、起業前に入念に準備する必要があります。クライアントを設定したうえで提供する商品を作成し、セールススキルを身に付けることで、成功確率を上げられます。

コーチングはクライアントの人生に大きな影響を与える、やりがいのある仕事です。
コーチングビジネスの起業に興味を持っているなら、積極的に挑戦してみましょう。

一流の人の会話術

\ 登録後、すぐに視聴できます! /


おススメ記事

コラム一覧
PAGE TOP