アンガーマネジメントとは?怒りのタイプ別に対策方法を解説

日常生活の中で、怒りの感情を抑えられないことが悩みという人もいるでしょう。怒りの感情は誰しもが持っていますが、怒りを抑えられないことが多くなると人間関係が崩壊するリスクもあります。

怒りのコントロールスキルを身に付けるためには、「アンガーマネジメント」について知ることが大切です。

そこで今回は、アンガーマネジメントの概要と具体的な実践方法について解説します。怒りのタイプ別の対策方法も確認し、自分の傾向に合ったアンガーマネジメントを実践できるようになりましょう。

1.アンガーマネジメントとは?

「アンガーマネジメント」は「怒らないための方法」と捉えられがちですが、そうではありません。アンガーマネジメントとは、怒りが発生する原因となった事柄を整理して状況を客観的に判断し、感情を適切にコントロールするための方法です。

怒るべき事柄とそうでない事柄を判断でき、怒る必要がある事柄には適切に怒れるようになることが、アンガーマネジメントの目標といえます。

1-1.アンガーマネジメントの必要性

怒りの感情が発生する場の多くは、職場や学校、家庭といった他者が存在する場所です。怒る必要がある状況もありますが、要望を怒りとして表すことも珍しくありません。

このような状況が続けば対人関係に悪影響が出るだけでなく、怒りの感情が他者に伝染し、その場所全体の雰囲気が悪くなってしまいます。職場では、部下が萎縮してしまい実力を発揮できなくなったり、モチベーションが下がってしまったりするなど、パワハラとよばれる状態に発展しかねません。

アンガーマネジメントを適切に実践することで怒る頻度が少なくなり、人間関係も良い関係を維持できます。人間関係の構築に課題を感じている人は、トレーニングを行い、アンガーマネジメントのコツを身に付けましょう。

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2.怒りのタイプ別対策方法

アンガーマネジメントは、怒りの原因を冷静に分析し適切に怒れるようにするための方法です。怒りの感情が発生する理由は人によって異なり、アンガーマネジメントの効果を発揮させるためには、自分がどのようなことで怒りやすいのか理解することが重要です。

ここからは、6種類の怒りのタイプについて、各タイプの特徴や怒りへの対処方法を解説します。

2-1.正義感が強い人

強い正義感と真っ直ぐな倫理観を持った、「公明正大タイプ」ともよばれるタイプです。規律違反やマナー違反を犯す人に対して怒りを感じやすく、自分の中の常識やルールを絶対とする人に多く見られます。

怒りをコントロールするためのポイントは、「自分が考えている常識・ルールを他人に押し付けないこと」です。他者の意見をきちんと聞き、可能な限り受け入れられる懐の広さを身に付けましょう。

2-2.向上心が高い人

向上心が高く「博学多才タイプ」ともよばれるタイプの人は、自分だけでなく他者への要求も大きくなる傾向があります。そのため、仕事がなかなか進まない人などに対して怒りの感情を抱きがちです。

世の中にはさまざまな価値観があることを知り、完璧にこなすことだけが唯一の正解ではないことを意識しましょう

2-3.自尊心が強い人

自尊心が強い人は、常に自信に満ち溢れていることから「威風堂々タイプ」ともよばれます。このタイプは、自分の予想していなかった方向に物事が進んだり、自分の評価を下げるようなことが起こったりすると、イライラすることがあるため注意が必要です。

自分にとってマイナスなことが起こったときも、「否定された」と思わず、臨機応変に乗り切る力を養いましょう

2-4.正直な人

自分の考えや思いをストレートに伝えられる正直な人は、「天真爛漫タイプ」ともよばれます。その場の空気を読むことが苦手な場合も多く、言葉の選び方や気持ちの表現の仕方に制約がある環境では、イライラを感じやすいとされているタイプです。

余計なストレスをためないためにも、言動や行動に繋げる前に少し時間をおいたり、他の人の意見を聞いたりと、反応までにワンクッション挟むようにしましょう

2-5.頑固な人

人当たりは穏やかである一方、自分の意思をしっかりと内に秘めているタイプです。「外柔内剛タイプ」ともよばれ、自分の思想・信念に反することに対しストレスをためやすいという特徴があります。

意思の強さが重要な局面もありますが、ストレスを爆発しないようにするためには、状況に応じて自分の思想・信念を緩めることも大切です。許容範囲を広くとり、こだわり過ぎないことを心がけましょう

2-6.真面目な人

「用心堅固タイプ」とも称される真面目な人の場合、自分だけでは難しい仕事でも、努力してなんとかしようとする傾向があります。周囲の人々に協力を依頼することが苦手な人も多く、フラストレーションがたまりがちです。

このタイプに該当する人は、自分の得意・不得意を分析することから始めましょう。得意なものは積極的に伸ばし、不得意なものは他の人に頼ることで、怒りの感情が発生する機会を減らすことができます。

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3.アンガーマネジメントの具体的な方法

怒りの感情が発生する原因は人によって異なりますが、アンガーマネジメントの基本はどのタイプでも同様です。

ここでは、アンガーマネジメントの基本的な考え方をもとに、具体的な実践方法を解説します。自分の怒りのタイプをふまえたうえでアンガーマネジメントの基本を習得し、怒りを感じやすい場面や攻撃的行動をとりそうな場面で実践できるようにしましょう。

3-1.6秒間待つ

人間が感じる怒りのピークは、怒りの感情が発生してから6秒ほどとされています。怒りを覚えたときは、ひとまず6秒間耐えてみましょう

6秒間耐えることができれば、怒りを感じた出来事に対して客観的に考えることができます。「怒るべきかどうか」「どのように相手に伝えるか」を冷静に判断できるようになるため、衝動的に怒りやすい人は「怒りを6秒間我慢すること」を心がけてください。

3-2.「~すべき」をやめる

個人差はありますが、人間は誰しも「~すべき」という自分の中の信条や常識・ルールを持っています。この信条や常識・ルールを他者に破壊されたとき、怒りが発生しやすくなります

自分の中の信条や常識・ルールは、人によって内容も程度もさまざまです。多様性を認めて自分の中の「~すべき」という決めつけや境界線を見直し、許容できる範囲を広げられるようにしましょう。

3-3.「しょうがない」を意識する

人間は生きていくうえで、自力で対処できないトラブルにも遭遇します。身近なところで例えると、「屋外のイベントの準備を綿密に行ってきたにも関わらず、暴風雨で中止になった」などが挙げられるでしょう。
自分の怒りでは結果が変わらないことや解決しないことに対しては、「しょうがないこともある」と割り切り、余計なストレスを抱えないようにしましょう

4.アンガーマネジメントを学ぶ

アンガーマネジメントは、怒りの感情と上手く付き合うことで自身の精神面を安定させ、良好な人間関係を築くための手段の1つです。自分の怒りのタイプを知り、イライラしやすいタイミングを把握したうえでアンガーマネジメントの基本を実践すれば、人間関係に関する悩みも解消されるでしょう。

自分でできるアンガーマネジメントに加え、怒りのコントロールをはじめとした人間関係を円滑に行いたい人は、講座に参加するなどしてより専門的に学んでみましょう。
人間関係について専門的に学べる講座はいくつかありますが、AWARENESSのTOSセミナーへの参加はその第一歩としておすすめです

TOSセミナーでは、ストレスや不満をためない方法・良好な人間関係を保つ方法・社会で自分らしく生きるための方法などを学ぶことができます。コミュニケーションに悩みを抱えている人やストレスがたまりやすい人、衝動性の強い人、思うように結果が出せず悩んでいる人は、ぜひ受講を検討してみましょう。企業の社員研修プログラムの1つとしてもおすすめです。

まとめ

ここまで、アンガーマネジメントの概要と具体的な実践方法、タイプ別の対策方法について解説しました。

日々生活するうえで、人間関係は切っても切り離せない重要な要素です。アンガーマネジメントは、自分自身のためになるだけでなく、他社との関わりにおいても効果を発揮します。

人間関係や怒りのコントロールを根本的に解決したい人には、人気の高いAWARENESSのTOSセミナーがおすすめです。セミナーを通して人間関係に関するさまざまな対処法を知り、より幸せな人生を送れるようにしましょう。

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